CD・レコード Diaries
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GIVE HIM HIS FREEDOM / TAKE YOUR TIME (starflite SF1001)
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Huey P.Meauxが絡んだ地元テキサス録音のこの両作品、実は、Crazy Cajun Recordings (Edsel 586 / 1998 )にも収められているのだが、元の録音は同じらしいのに、かなりミキシングが違うのに驚いた。
正直言って、こちらのシングルの方は何だか聴いたことのない声なような気がして、それが気になって気になって…といったところだったんだが、手元で聴いて、そのわけがわかった。
こちらの盤では、バーバラの歌が随分と奥に引っ込んで、リバーブが強めにかかっているので、トレブルが消えてモコモコ。奥に引っ込んでいるボーカルを十分に聴けるようにと音量を上げると、彼女の声がいつもより野太く聞こえる。ついでに、田舎臭いベースも相当前に出ている。時代のせいなのか、単にミキサーの編集方針なのか。平たく言えば、CDの方が聴きやすくまとめてあり、シングル盤の方は生々しい、というか田舎臭くて古っぽくユルユルな感じ。ミキシングの技術(?)とすればCD編集の方が上首尾と言えるのだとは思うが、どちらが好みか、と言えば、当然、私としては田舎臭い方、ということになるわけで…(笑)。だって、古臭くてローカルな匂いぷんぷんなんだもの。音だって何やら微妙に縒れてるし(爆)
GIVE HIM HIS FREEDOM は彼女の自作だけあって、哀愁をおびていかにもバーバラ節。
一方、TAKE YOUR TIME の方は、比較的ポップな曲をひょいひょい歌ってしまうことの多いバーバラにしても、こんなアイドルっぽい歌い方というのは珍しいと思うのだが、CDでは何故かカットされているルーズなホーン・セクションがあるお陰で、キャピキャピにならずに危ういバランスを保っているように思う。Edsel盤では何故ホーンを切ってしまったのでしょうか? この曲については完全にstarflite盤の勝ち、と思うな。ちなみにこの曲の奇妙なギターはYou Better Quit (Atlantic 2880)とそっくりで笑った。バーバラが弾いてるの???

日頃、好き好き大好き!とのべつまくなしに喚いていると、情報っていうのは集まってくるものらしいのです(笑)
ハイ!ワタクシ、
Barbara Lynnさんが大好きです

そして、今回の朗報、全国にいらっしゃるであろう Barbara Lynn ファンの皆さまにもお裾分け。
初期 Jamie 時代のシングル盤コンピCDが2枚組でリリースされます。
■Barbara Lynn THE JAMIE SINGLES COLLECTION 1962-1965 (JAMIE/GUYDEN)
City Hall Records (US) から。 2008.7.22発売
まだ、選曲のリストなど詳細は出ていないが、15枚のシングルとアルバムYou'll Lose A Good Thingから。
この時代の音については、シングル盤もチョボチョボ持っているし、既にドイツのBear Family から −妙なremixテイクも含めて(笑)− CDも出ているし、内容的には、さすがに知らない曲はなさそうだけど、ブックレットと珍しい写真だけでも楽しみなのです♪
何たって、今回のは、ジャケット写真も、彼女のコンピにありがちな“使いまわし”の写真じゃないところが嬉しいじゃないの!!!!!! 若い可愛いバーバラちゃん。
久々の本国での発売ですし、きっと一味違うものであるに違いありません。
Barbara 様、今年の夏はこれでツアー予定だそうです。今年のニューオリンズ・フェスでの初日も評判よかったみたいだし…。
そろそろ、もう一度、日本にも是非、是非、是非!
と、ここでも声を大にして喚いておきましょう。
誰か偉い人の耳に届いて、願いが通じるかも♪
私にしてはあんまりにもハイペースでライブが続いてしまっていたので、“資料”や“ネタ探し”としてではなく音楽を聴くのは、実に約3ヶ月ぶり。
その間、買ったけど聴いてないCDは30枚ほどあるけど、それは後回し。
だって、 Rozetta Johnson をまとめたCD見つけちゃったんだもーん!
今月出たばっかりらしいです。1970-1975年のclintoneレーベルでの録音コンピ。
PERSONAL WOMAN / Rozetta Johnson ( Soulscape 2007 )
初めてソウルを聴き始めた頃、“教科書”として指定されていた(笑)オムニバスLP、Soul Deep vol.1でHolding A Losing Handの歌声に惚れ込んで以来、オムニバスCDなどで名前を見つけるたびにちょこちょこ集めていた Rozetta Johnson 。 これほどまとめて聴けるなんて嬉しい。そういえば、2年前にブログ書き始めた頃、HOTLANTA SOUL Vol.1〜3に散りばめられた彼女の曲をせっせと買い集めながら、『どうせなら、こんなにチョビチョビと散らさないで彼女の曲を1枚のCDにまとめてくれ!』と吼えた覚えがあるが、願いが天、いやUKに通じたか。叫んでみるもんだ(笑)
ちなみに、このCD、見慣れたgrapevineのロゴマーなのに、Soulscape という聞いたこともないレーベル名。ありゃりゃと思って調べたら、今年の6月、Grapevineグループ傘下にvintage soul専門に扱うレーベルとして新しくできたそうです。男性モノには手を出す余裕がないので気になりつつも放っておいたBill Brandon、Tony Bordersもここから出てたのね(汗)。
ジャケット・デザインは悲しいほどチープ。ジャケ写真、やや不鮮明とはいえ、以前、Hotlanta Soulに出ていた写真と印象大分違うけれど、わりと最近のものでしょうか。 Rozetta Johnson さん、さっぱりとして気持ちのよさそうなオネエさんですね。
加えて今回のライナー、 Rozetta へのインタビューを元に具体的なエピソードが多くてめちゃくちゃ面白かった。正直な発言続出で、笑いました。以下抜粋しつつ。
Rozetta Johnson は、アラバマ生まれ。本来は「s」の入った Roszetta (そういえば、Hotlanta Soulのvol.3では、「s」入りの Roszetta Johnson のクレジットになってましたっけ)だが、誤記が多いため、 Rozetta に統一されたとのこと。
幼い頃、両親が離婚、牧師の祖父と熱心なカトリック信者の祖母の下で育てられゴスペル音楽に囲まれて育ったが、17歳の時にアラバマの“都会”バーミンガムへ出る。ある日、そこの401クラブで Mitty Collier が歌うのを見て、『私だって同じくらいうまく歌えるわ』と支配人を説き伏せて、オーディション代わりに歌わせてもらったのが唯一知っていた Over the Rainbow。正式に採用され、401クラブで、ジャズのスタンダード曲からアレサのヒット曲などを歌い、グラディス・ナイト、ジョニー・テイラー、カーラ・トーマスなどの前座も務めた。
1st シングルは、 Rozetta Johnson & the Organettes 名義の Understand My Man / Willow Weep For Me ( NRC /1961)、続いて、The Hurts / It's Nice To Know (Jessica / 1965 - 後にAtlanticからリリース - The Girls Got Soul - 写真右- に既収)
401クラブで名声を確立していった Rozetta は、1970年にShowtimeプロダクションのJess L.Lewisに認められ、傘下のClintoneのレーベルから、6枚のシングルを出すことになる。それが今回の1〜12で、Clintonでの6枚のシングル盤両面がリリース順に配置されている。
2、4、6、7、8を初めて聴きました。そして今回の未発表曲は14、15、16。(13については、Hotlanta Soul(KENT/1988)に未発表曲として既収)。ただし14.You Better Keep What You Gotについては、今年7月に2.Mine Was Realとのカップリングでshotgun shotレーベルからシングルが先行(?)リリースされているとのこと。7、8(4枚目のシングル)以外は、すべて Sam Dees がプロデュースに関わっている。
Clintoneでの1枚目となる1と2(1970)。慣れないせいなのか、まだ若いのか、全体的に歌は軽く、語りもぎこちない。アレンジャーDan Warrenの『もっと黒く歌えんのか?』のダメ出し連発で、疲労困憊するまで歌わされたとか。さすがアラバマというお土地柄(笑)。そんなエピソードを聞いちゃうとNGテイクがどんなだったのか是非聴いてみたいものだ。
1は後半の2回目転調あたりからちょっと生き生きしてくるがキーの問題だろうか。2はそれよりは勢いがいい。
2枚目シングルは3と4(1971)。バラード物+リズム物のカップリングが効を奏してビルボードで45位に。
3は、実にうまく出来ている曲で、歌詞がストレートに入ってくる。ヒットするのもなるほど。『おはよう、あなた。昨夜は眠れたの? 昨夜は何時に帰ってきたの?もう決めてほしいわ。誰を愛していくつもりなの。』。その“誰”という部分のWho-----が耳に残る。がはは。笑う曲ではないのだが、笑ってしまった。こういうストーリーは彼女に向いているのだろうな、と思う。
4はシンプルな8ビートだが、気持ちよく聴けてなかなかいい感じ。ただし、この曲、もとの録音がそうなのか、このCDでの編集がそうなのかは不明だが、フェイドアウトが速く終わり方がかなり唐突。ちなみに、Hotlanta Soul vol.3 にも収録されている曲たちを比べると今回の編集盤、ちょっとずつ演奏時間が短いです。
3枚目シングルの5と6(1971)。同じく黄金のスタイル、バラード物+リズム物のカップリング。
5は聴きなれてるせいかやはり一番安心する。3と同様、“不実な男に対して泣き寝入りしない”ストーリーは彼女に向いているのだと思う。
6は、曲はチープだけれど、こういうリズム物での Rozetta の元気の良いシャウトぶりはなかなかいい。401クラブでアレサのカバー曲をよく歌ってたという様子が思い浮かぶ。今までそういうイメージはなかったが、こういうのを聴いていると、案外60年代後半のR&B曲が似合う人だったのかもしれないとも思えてくる。
Sam Dees が関わっていない4枚目シングルの7と8(1972)。両面カバー曲で、 Rozetta 自身は大して気に入っていなかったらしい。
7は Bee Gees の曲で、かなりたくさんの人がカバーしている名曲。歌は悪くはないとは思うのだが、アレンジがオリジナルのものから大して工夫もされていないこともあり、カラオケでとりあえず歌っているような印象も。
8はアレサのカバー。 Millie Jackson の中途半端なファンク Strange Thing みたいな印象だが、私は案外こういう曲は好きなタイプ。6と同様、この曲の歌い方にもアレサの影が見られる。
5枚目となる9と10(1972)。
このCD、こうして曲をリリース順(ほぼ録音順?)に聴いてくると、9ではかなり声に余裕と貫禄が出てきたのがよくわかる。かなり自由に歌えている感じだし、語りも1とは雲泥の差の自然さ。
ところで Rozetta は10については、自分が吹き込んだことを覚えておらず、401クラブのバックコーラスの誰かが歌ったものではないかと言っているそうな。そう言われてみると声の調子とかも確かに別の人にも聞こえないでもない。よりによってそんな曲をCDのタイトルに選ぶのってどんなものなんだろうか(笑)。
最後の6枚目シングルであり、唯一A面がバラードでない11と12(1975)。
11は、 Sam Dees が George McCrae の Rock Your Baby に触発されて作ったアノ曲。後(1978)にGwen McCraeが歌ってヒットさせるが、このライナー読むまでこっちが先だったとは知らなんだ。期待に反してヒットしなかったらしいがバックがあまりにチープなせいか。歌は好きだけれど、思うに Rozetta ってあんまり男性を甘く誘うような人ではないのだろう。後半、I like it! I like it!と連呼してる部分にはちょっと苦笑。いや…そんなに力説しなくても…。
Sam Dees に加え Fredric Knight をプロデュースに迎えた12のバラードはすばらしい!今回聴いた中で一番好きかも。曲も素晴らしい。
1〜12がほぼ録音順だとすると、わずか5年という短いレンジだけど、彼女の声も歌い方もかなり変わっており、それから類推するに、13は声も太くなっているしわりと後の方の録音ではないだろうか。声自体は悪くなく、少し迷いながらではあるがわりと自由に歌えているものの、アレンジがチープすぎてデモ・テイクみたいな仕上がりでちょっと悲しくなる。何といっても Sam Dees が弾いてるらしきキーボードがあまりにヘタすぎ。とはいえ、こんな風に曲を作っていたのか、という意味では、曲の原型をみたようで興味深かったけれど。
14は Sam Dees + Frederic Knightプロデュースとなっているので、12と同時期の録音かもしれない。歌にかなり勢いがあり、カッコイイんじゃない?シャウトしまくりだが最後まで歌い切れている。
続く15は1と歌い方が似ていて少し線が細い可愛い子ぶりっこなのでごく初期の録音か。
16は、タイトルから見ても The Temptations の Papa was a Rolling Stone に触発されたようなサウンドの曲だけど、なかなか面白い。このトーンでの歌い方はこの曲のみなのでいつ頃の録音かわからないけど、このくらい力抜けた曲を他にも聴いてみたかった。でも、この曲もバックのサウンドはチープでもったいない。
1975年の6枚目が最後の録音となってしまった Rozetta 。音楽業界での経験に対する不満は強いらしく、『プロモーションがよければもっと売れたはずなのに会社は全然面倒を見てくれなかった。せめてもっとツアーができればよかったのに。シカゴかデトロイトとかに行けばよかったわ。』とコメントしているらしい。ご不満もごもっとも。確かに、こうしてまとめて聴くと、手抜きなのかミュージシャンのセンスが悪いのか、バックのアレンジにもお金がかかってない安直な感じの曲が多くて、あんまり会社に大事にされていなかったのかも、と思うと実にもったいない。
とはいえ、その後、 Rozetta は4人の子育てをしながらアラバマ大学で学んだ後、教職につきながら、週末は教会や地元のクラブで歌い、『音楽はパートタイム、でもお金が全てではないし音楽に携われることこそが幸せ』と言っている。2003年に仕事をやめてからは、日本にもゴスペルグループのメンバーとして来日したとのこと。また現在はジャズ・クラブでダイナ・ワシントン、エラ・フィッツジェラルドなどのジャズ・スタンダードを歌っているそうだが、年月を経て円熟したであろう現在の彼女の歌も是非聴いてみたいものだ。
1. A Woman's Way
2. Mine Was Real
3. Who Are You Gonna Love (Your Woman Or Your Wife)
4. I Can Feel My Love Comin' Down
5. Holding A Losing Hand
6. Chained And Bound
7. To Love Somebody
8. Can't You Just See Me
9. How Can You Lose Something You Never Had
10. Personal Woman
11. (I Like Making That) Early Morning Love
12. It's Been So Nice
13. I've Come Too Far With You (To Turn Back Now)
14. You Better Keep What You Got **
15. For That Man Of Mine *
16. Mama Was A Bad Seed *
その間、買ったけど聴いてないCDは30枚ほどあるけど、それは後回し。
だって、 Rozetta Johnson をまとめたCD見つけちゃったんだもーん!
今月出たばっかりらしいです。1970-1975年のclintoneレーベルでの録音コンピ。
PERSONAL WOMAN / Rozetta Johnson ( Soulscape 2007 )
初めてソウルを聴き始めた頃、“教科書”として指定されていた(笑)オムニバスLP、Soul Deep vol.1でHolding A Losing Handの歌声に惚れ込んで以来、オムニバスCDなどで名前を見つけるたびにちょこちょこ集めていた Rozetta Johnson 。 これほどまとめて聴けるなんて嬉しい。そういえば、2年前にブログ書き始めた頃、HOTLANTA SOUL Vol.1〜3に散りばめられた彼女の曲をせっせと買い集めながら、『どうせなら、こんなにチョビチョビと散らさないで彼女の曲を1枚のCDにまとめてくれ!』と吼えた覚えがあるが、願いが天、いやUKに通じたか。叫んでみるもんだ(笑)
ちなみに、このCD、見慣れたgrapevineのロゴマーなのに、Soulscape という聞いたこともないレーベル名。ありゃりゃと思って調べたら、今年の6月、Grapevineグループ傘下にvintage soul専門に扱うレーベルとして新しくできたそうです。男性モノには手を出す余裕がないので気になりつつも放っておいたBill Brandon、Tony Bordersもここから出てたのね(汗)。
ジャケット・デザインは悲しいほどチープ。ジャケ写真、やや不鮮明とはいえ、以前、Hotlanta Soulに出ていた写真と印象大分違うけれど、わりと最近のものでしょうか。 Rozetta Johnson さん、さっぱりとして気持ちのよさそうなオネエさんですね。加えて今回のライナー、 Rozetta へのインタビューを元に具体的なエピソードが多くてめちゃくちゃ面白かった。正直な発言続出で、笑いました。以下抜粋しつつ。
Rozetta Johnson は、アラバマ生まれ。本来は「s」の入った Roszetta (そういえば、Hotlanta Soulのvol.3では、「s」入りの Roszetta Johnson のクレジットになってましたっけ)だが、誤記が多いため、 Rozetta に統一されたとのこと。
幼い頃、両親が離婚、牧師の祖父と熱心なカトリック信者の祖母の下で育てられゴスペル音楽に囲まれて育ったが、17歳の時にアラバマの“都会”バーミンガムへ出る。ある日、そこの401クラブで Mitty Collier が歌うのを見て、『私だって同じくらいうまく歌えるわ』と支配人を説き伏せて、オーディション代わりに歌わせてもらったのが唯一知っていた Over the Rainbow。正式に採用され、401クラブで、ジャズのスタンダード曲からアレサのヒット曲などを歌い、グラディス・ナイト、ジョニー・テイラー、カーラ・トーマスなどの前座も務めた。
1st シングルは、 Rozetta Johnson & the Organettes 名義の Understand My Man / Willow Weep For Me ( NRC /1961)、続いて、The Hurts / It's Nice To Know (Jessica / 1965 - 後にAtlanticからリリース - The Girls Got Soul - 写真右- に既収)
401クラブで名声を確立していった Rozetta は、1970年にShowtimeプロダクションのJess L.Lewisに認められ、傘下のClintoneのレーベルから、6枚のシングルを出すことになる。それが今回の1〜12で、Clintonでの6枚のシングル盤両面がリリース順に配置されている。
2、4、6、7、8を初めて聴きました。そして今回の未発表曲は14、15、16。(13については、Hotlanta Soul(KENT/1988)に未発表曲として既収)。ただし14.You Better Keep What You Gotについては、今年7月に2.Mine Was Realとのカップリングでshotgun shotレーベルからシングルが先行(?)リリースされているとのこと。7、8(4枚目のシングル)以外は、すべて Sam Dees がプロデュースに関わっている。
Clintoneでの1枚目となる1と2(1970)。慣れないせいなのか、まだ若いのか、全体的に歌は軽く、語りもぎこちない。アレンジャーDan Warrenの『もっと黒く歌えんのか?』のダメ出し連発で、疲労困憊するまで歌わされたとか。さすがアラバマというお土地柄(笑)。そんなエピソードを聞いちゃうとNGテイクがどんなだったのか是非聴いてみたいものだ。
1は後半の2回目転調あたりからちょっと生き生きしてくるがキーの問題だろうか。2はそれよりは勢いがいい。
2枚目シングルは3と4(1971)。バラード物+リズム物のカップリングが効を奏してビルボードで45位に。
3は、実にうまく出来ている曲で、歌詞がストレートに入ってくる。ヒットするのもなるほど。『おはよう、あなた。昨夜は眠れたの? 昨夜は何時に帰ってきたの?もう決めてほしいわ。誰を愛していくつもりなの。』。その“誰”という部分のWho-----が耳に残る。がはは。笑う曲ではないのだが、笑ってしまった。こういうストーリーは彼女に向いているのだろうな、と思う。
4はシンプルな8ビートだが、気持ちよく聴けてなかなかいい感じ。ただし、この曲、もとの録音がそうなのか、このCDでの編集がそうなのかは不明だが、フェイドアウトが速く終わり方がかなり唐突。ちなみに、Hotlanta Soul vol.3 にも収録されている曲たちを比べると今回の編集盤、ちょっとずつ演奏時間が短いです。
3枚目シングルの5と6(1971)。同じく黄金のスタイル、バラード物+リズム物のカップリング。
5は聴きなれてるせいかやはり一番安心する。3と同様、“不実な男に対して泣き寝入りしない”ストーリーは彼女に向いているのだと思う。
6は、曲はチープだけれど、こういうリズム物での Rozetta の元気の良いシャウトぶりはなかなかいい。401クラブでアレサのカバー曲をよく歌ってたという様子が思い浮かぶ。今までそういうイメージはなかったが、こういうのを聴いていると、案外60年代後半のR&B曲が似合う人だったのかもしれないとも思えてくる。
Sam Dees が関わっていない4枚目シングルの7と8(1972)。両面カバー曲で、 Rozetta 自身は大して気に入っていなかったらしい。
7は Bee Gees の曲で、かなりたくさんの人がカバーしている名曲。歌は悪くはないとは思うのだが、アレンジがオリジナルのものから大して工夫もされていないこともあり、カラオケでとりあえず歌っているような印象も。
8はアレサのカバー。 Millie Jackson の中途半端なファンク Strange Thing みたいな印象だが、私は案外こういう曲は好きなタイプ。6と同様、この曲の歌い方にもアレサの影が見られる。
5枚目となる9と10(1972)。
このCD、こうして曲をリリース順(ほぼ録音順?)に聴いてくると、9ではかなり声に余裕と貫禄が出てきたのがよくわかる。かなり自由に歌えている感じだし、語りも1とは雲泥の差の自然さ。
ところで Rozetta は10については、自分が吹き込んだことを覚えておらず、401クラブのバックコーラスの誰かが歌ったものではないかと言っているそうな。そう言われてみると声の調子とかも確かに別の人にも聞こえないでもない。よりによってそんな曲をCDのタイトルに選ぶのってどんなものなんだろうか(笑)。
最後の6枚目シングルであり、唯一A面がバラードでない11と12(1975)。
11は、 Sam Dees が George McCrae の Rock Your Baby に触発されて作ったアノ曲。後(1978)にGwen McCraeが歌ってヒットさせるが、このライナー読むまでこっちが先だったとは知らなんだ。期待に反してヒットしなかったらしいがバックがあまりにチープなせいか。歌は好きだけれど、思うに Rozetta ってあんまり男性を甘く誘うような人ではないのだろう。後半、I like it! I like it!と連呼してる部分にはちょっと苦笑。いや…そんなに力説しなくても…。
Sam Dees に加え Fredric Knight をプロデュースに迎えた12のバラードはすばらしい!今回聴いた中で一番好きかも。曲も素晴らしい。
1〜12がほぼ録音順だとすると、わずか5年という短いレンジだけど、彼女の声も歌い方もかなり変わっており、それから類推するに、13は声も太くなっているしわりと後の方の録音ではないだろうか。声自体は悪くなく、少し迷いながらではあるがわりと自由に歌えているものの、アレンジがチープすぎてデモ・テイクみたいな仕上がりでちょっと悲しくなる。何といっても Sam Dees が弾いてるらしきキーボードがあまりにヘタすぎ。とはいえ、こんな風に曲を作っていたのか、という意味では、曲の原型をみたようで興味深かったけれど。
14は Sam Dees + Frederic Knightプロデュースとなっているので、12と同時期の録音かもしれない。歌にかなり勢いがあり、カッコイイんじゃない?シャウトしまくりだが最後まで歌い切れている。
続く15は1と歌い方が似ていて少し線が細い可愛い子ぶりっこなのでごく初期の録音か。
16は、タイトルから見ても The Temptations の Papa was a Rolling Stone に触発されたようなサウンドの曲だけど、なかなか面白い。このトーンでの歌い方はこの曲のみなのでいつ頃の録音かわからないけど、このくらい力抜けた曲を他にも聴いてみたかった。でも、この曲もバックのサウンドはチープでもったいない。
1975年の6枚目が最後の録音となってしまった Rozetta 。音楽業界での経験に対する不満は強いらしく、『プロモーションがよければもっと売れたはずなのに会社は全然面倒を見てくれなかった。せめてもっとツアーができればよかったのに。シカゴかデトロイトとかに行けばよかったわ。』とコメントしているらしい。ご不満もごもっとも。確かに、こうしてまとめて聴くと、手抜きなのかミュージシャンのセンスが悪いのか、バックのアレンジにもお金がかかってない安直な感じの曲が多くて、あんまり会社に大事にされていなかったのかも、と思うと実にもったいない。
とはいえ、その後、 Rozetta は4人の子育てをしながらアラバマ大学で学んだ後、教職につきながら、週末は教会や地元のクラブで歌い、『音楽はパートタイム、でもお金が全てではないし音楽に携われることこそが幸せ』と言っている。2003年に仕事をやめてからは、日本にもゴスペルグループのメンバーとして来日したとのこと。また現在はジャズ・クラブでダイナ・ワシントン、エラ・フィッツジェラルドなどのジャズ・スタンダードを歌っているそうだが、年月を経て円熟したであろう現在の彼女の歌も是非聴いてみたいものだ。
1. A Woman's Way
2. Mine Was Real
3. Who Are You Gonna Love (Your Woman Or Your Wife)
4. I Can Feel My Love Comin' Down
5. Holding A Losing Hand
6. Chained And Bound
7. To Love Somebody
8. Can't You Just See Me
9. How Can You Lose Something You Never Had
10. Personal Woman
11. (I Like Making That) Early Morning Love
12. It's Been So Nice
13. I've Come Too Far With You (To Turn Back Now)
14. You Better Keep What You Got **
15. For That Man Of Mine *
16. Mama Was A Bad Seed *

と、細かいことはまあ、いいとして、70歳過ぎの人がアルバムを作る。それも、昔からずっとやっているブルース・マンとかを発掘してきてその集大成を記録する、という種類のアルバムではなくご本人自らが、新しいコンセプトでアルバムを作ろうというのだ。まず、それだけで普通ではないことで、いったい、現在どんなことになっているのだろう、と興味津々だった。
大ファンなので、買い逃しちゃいかん、ともちろん迷わず予約購入。予定日にはちゃんと届いてすぐに聴いたものの、以来ずっと時間がなくて、今回、ようやく約1ヶ月遅れでのご紹介です。
WE'RE ABOUT THE BUSINESS / Chuck Brown ( Raw Venture 2007 )
Chuck Brown といえば、 Go-Go Funk の Godfather であり、ライブ・パフォーマンス命の人であったし、ライブ録音がメインで来た人だ。それが今回は、何と、スタジオ録音盤!!!!!!!
ジャケット背景にもしっかりと映っているプロデューサーの Carl "Chucky" Thompson は、近年のR&B〜ヒップ・ホップのプロデューサーとして有名な人で、TLC やメアリJ.ブライジなどのプロデュースも手がけている。DC 育ちということで、おそらくティーン・エイジャーの頃は Chuck Brown & Soul Searchers の音楽を浴びるように聴いて来たのだと思うし、自ら、ドラム、ギター、ピアノ、ベース(エレキ/アコースティックとも)そしてトロンボーンまで演奏するマルチ・プレイヤーでもあることから、今回は、ドラムとホーン・セクションのゲスト・プレイヤーを除いては、ほとんどの曲を Chuck Brown と二人三脚で録音している。今やプロデューサーとして実力を積んだ Chucky Thompson が、自分の往年のアイドル Chuck Brown の音楽を今の流儀でプロデュースさせてくれ、といった位置づけだろうか。 Chuck Brown が Hip Hop の Grandfather とも言われることから、御大自らそちらのフィールドにも直接踏み込んでみようということで Chucky のプロデュース力を借りたのかもしれない。
さて、そのサウンド。これまでの Chuck Brown の特徴である、ボトムのビートが強いバンドでのサウンドを期待すると、特に、アルバム前半はちょっとスッキリしすぎ(笑)で軽めと思うかもしれないけど、確実に新しいスタイルを試してみようとしているのは確か。新しい、と言っても、打ち込み/サンプリングをあまり使わずに、特に Chuck の音楽の特徴であるホーンやコンガなどは、ちゃんと生の楽器で入れているのも嬉しい。
スタジオのインターコムからそのまま聞こえてくるような臨場感たっぷりの Chuck の前置きの喋り(1)があった後、いきなり始まるのは…。
・映画・ゴッドファーザー〜愛のテーマ〜 私たちが、まさにこれまでの Go-Go の熱っぽいサウンドとは違って、クールな Hip Hop 仕立ての Chuck Brown に初めて出会う瞬間で、これまでの Chuck Brown を知っている人はちょっと驚くだろう。彼がこういう時代がかったような曲を好むことは知ってはいたものの、少なくとも私は、『ありゃ。』と思いましたデス。Chuck の嗜好の一面であるジャズ・テイストのギターがメインのインストだが、音を聴けば、間違いなく力抜いて座って弾いてるね。そのモードがまず驚き。同じ部屋のすぐ隣で、さりげなく弾いくれてるような感じ。バックで繰り返されるキーボードのパターンとホーンの柔らかいサウンドに裏打ちされて哀愁をおびたマイナー調の曲が流れる感じなどは、Wyclef Jean の世界にも似てるなぁ。この感じは聴いてるうちにはまる。・Block Party Chuck 以降の Go-Go シーンでの人気ラッパー DJ Kool をフィーチャー。気の知れた者同士でのご近所パーティーでわいわいやってる雰囲気の効果音なども入れてるところは Soul Finger みたいで、なかなかワクワクする出だし。またこの曲の基調となってる2コードのバック・パターンでは、The Drifters の On Broadway も思い出した。ここらへんの重厚な古っぽさっていうのは、Chuck によく合っていて私は好き。
・Eye Candy DC 育ちの R&B シンガー Raheem DeVaughn をフィーチャー。かの Jaco Pastrius の Liberty City のサンプリングを使用しているが、 Go-Go スタイルを保ちながらも、かなりソウルっぽい印象に仕上がっているのは、ソウル色の強い Raheem DeVaughn が加わっているせいか。コーラス・アレンジなどスライ&ファミリー・ストーンの雰囲気もちょっとあってよい感じ。
・Chuck Baby 娘(多分。曲中ではそう言ってる)の KK のラップをフィーチャー。パーカッションをメインに据えたサウンドでKKのラップで始まった時は、フツーの Hip Hop 曲の感じの域を出なかったが、Chuck の歌が始まった途端、なかなかいい曲だな、と思った。ただし、何故か、Chuck 自身の歌がこなれてないような気がするのは私だけか。言葉運びというか、今ひとつ慣れない歌詞を読みながらキチキチ歌ってる感じ。この曲、Chuck がもっと歌い慣れて(←大ベテランに向かって失礼な話だけど/汗)、いつも通りもっとルーズに(?)言葉をころがすようになったら、リズムやサウンドも面白いし、フックもえらくキャッチーだし、すごーく 好きかも。私的にはかなり惜しい!
と、ここまで聴くと、Chuck への短いインタビュー( interlude )。後にも出てくるが、これがまたね、今そこで Chuck が生ゲストで喋ってるラジオを聴いてるような気がして、ファンにはちょっと嬉しいのよ。すごく近くにいるような気がする。ここでは、『何かトラブルがあったときにはおかしなことを言って皆を笑わせたりしてさ、楽しくさせるのが好きなんだ。俺は peace-maker さ!』
・Jock It In アルバム中盤となるこの曲はこれまた、マイナー曲調の Wyclef 風アレンジだが、この曲では、Chuckが馴染んできたあの緩いテンポでの Groove が復活。
・Feeling' Good 曲の構成とアレンジは何だかとりとめないような感じであるが、Chuck の歌自体はのびのびしていて彼らしい。ようやく聴き慣れた Chuck の歌が登場してきた、という感じ。でも、Sax がチガウんじゃないの?っていうのが私見(スミマセン)。
・We Come To Party interlude (9)で、昔、在籍していた Los Latinos というラテン・バンドについて問われて『コンガやパーカッションが気持ちよくてさ!』と語った後、登場するこの曲、私は、今回一番気に入った。ラテンとファンクの融合したようなこの手の曲に、私はかなりスッポリとはまってしまう。Chuck が得意技としてる低音もピッタリだし。実は、Afrique の Soul Makossa にとてもよく似てるけど(笑)、これからは、この種の曲としては、Soul Makossa 聴く代わりにこっちを聴いちゃうかもしれないなぁ。
ここで、後半を前にもう一度 interlude 。『もし、神様が、他の音楽は全部消えてなくなるとして、1つだけ音楽のジャンルを選んでいいと言ったら、どのジャンルを選ぶ?』の問いに対して、Chuck の答えは『 Blues。 』。そうか…。若い頃は、ジャズやラテン・バンド、はてはジェリー・バトラーのバックまで努めてきた Chuck だが、ギタリストとして一番身近にある音楽として最後に選ぶのはやはりブルースかもね。ということで、11曲目には…
・Everyday I Had The Blues Soul Searchers 時代には、 Go-Go での Stormy Monday Blues は定番だったけど、今回のは、普通の(?)ブルース・スタイル。他のブルース・マンたちと比べてどうか、というのは問わないことにするけど、私は彼のこのちょっと歪ませたギターは好き。ところで、ふと、気づいてメンバー・クレジットをみたら、この曲だけは、ゲスト・ベーシストが投入されていた(笑)。プロデューサーの Chucky Thompson はベースも弾くとのことだったが、Hip Hop 系の彼には普通のブルース・スタイルのベースはダメなのかな…と想像できて、ひそかに笑う。
そして、ここから最後までの3曲、Party Roll、 Sound for the Town interlude 、 Funky Get Downは、録音の仕方は多少違うものの、いつもの Go-Go と言ってもいい安心して聴ける Chuck Brown 。この3曲は今まで通りの形式のライブでもそのまま使えそう。言葉使いも含め、歌が実にのびのびとしてて自由自在、貫禄も余裕もたっぷり。特に、最後の Funky Get Down は、Chuck が今もまったく変わらずに現役で、しかも今だに絶頂期の水準をキープしていることを感じさせてくれてすごく嬉しい。“これまでの路線の中での新曲”のベストとしてはこれ!と、ひととおり聴いてから、見渡すと、なるほど、 interlude で区切りながら、新しいアレンジ→元の Go-Go という順に配置されてるアルバムなのね。で、曲のクレジットを眺めてみると、私が“いかにも Chuck らしくてのびのびしている”と感じた7、8、13、14、16は全て Chuck Brown が筆頭クレジットとなっている。その他の曲のほとんどは Chucky Thompson によるもの。そのニュアンスを嗅ぎ取れた自分が、ファンとしては密かに誇らしかったりして。してやったり。ほほほ。(高笑い)
そういえば、80年代のライブLPの体裁なんて、現場一発録りのブートっぽいものだったし、1994年の Hah Man までは、CDでもライナーもないそっけないものという感じだったが、お歳を召してきたせいか(笑)、2000年以降のアルバムでは Chuck は謝辞とファンに対するメッセージを寄せるようになった。今回のは、『 今なお、ステージで演奏したりスタジオで音楽製作に取り組めるとは本当に幸せだと思う。40数年にわたり支えてくれたファンの愛情にも感謝している。』というもの。40数年、いや、ホント、すごい年数ですね。重みを感じます。私はその半分しか聴いてないのか、と思うとちょっと悔しいけど。
さて、公式ホームページ http://www.windmeupchuck.com/ も、いきなりこの新譜のジャケ・デザイン様に一新されてお洒落になっちゃってるし、スケジュール欄を見れば、今でも現役でかなりお元気なのがわかるしで、今回の新譜製作を機に、気持ちも盛り上がってるとみた。この新譜のプロモーションもあるだろうが、私としては、スタジオ盤用に仕上げた曲を生の現場ではどう扱うのか、さらに知りたいところ。実は、Raw Venture のことだから、そのうちに、またまたそんなライブ録音をサクッと出してくれると睨んでいるんだ。楽しみです。
そして、とにかく、私の願いはただひとつ。
※ Chuck Brown 関連の記事、コチラもどうぞ。
The Soul Searchers の出発点 !
《WE'RE ABOUT THE BUSINESS》
1. Chuck Town Intro 2. Love Theme [From The Godfather] 3. Block Party 4. Eye Candy 5. Chuck Baby 6. Peacemaker interlude 7. Jock It In 8. Feelin' Good 9. Latin interlude 10. We Come to Party 11. If You Had to Pick One interlude 12. Everyday I Have the Blues 13. Party Roll 14. Love Nationwide 15. Sound for the Town interlude 16. Funky Get Down
※ 追記: Chuck Brownの最新映像を追加しました コチラ ↓

ブルースについては、今だ迷いのある私であるが、それについては本サイトの3/4ライブ・レポートでしこたま述べたのでここでは触れない。ただ、バーバラ・リンは、私にbluesの世界への入口となってくれた人であり、よく言われる表現であるが、その何とも言えず独特な、スモーキーでブルージーな声をもつ彼女は、この種の音楽を最初に聴き始めた頃から、ずっと私のアイドルである。
1961年にEricからシングル・デビュー、1962年、弱冠20歳の時に、このCDのタイトルともなっているYou'll Lose A Good Thing (Jamie) で全米R&Bチャートで第一位(ポップチャートで第10位)を獲得、一躍有名になった彼女。その後、Atlanticでの2枚目のアルバムを出したところまでは順調だったのだが、その後は私から見るとちょっと不遇で、あちこちのインディーズを転々としている。とはいえ、ギターを弾けるシンガーは強い。ギター1本持ってどこででも演奏できる感じで、どちらかというと、その間は、ブルース・シンガーのような活動をしていたようであるが、その分、どの時代にどんなローカルなところから出したアルバムでも、彼女の歌と演奏自体はいつでも“現役”である。

最初に偶然この1996年盤のアルバムを手にした時、Forever(モータウンのMarvelettes) やら、Let's Stay Together(Al Green)やら、I'd Rather Go Blind (Etta James)やら、のラインアップに、カバーするにしても、何とまあ、私と趣味が同じことか、とびっくりしたものだ。というより、ファンとしては同じようなものが好きだなんて異常にウレシイ。
古くはモータウンのMoneyとか、エルヴィス・プレスリー(←彼女のティーン・エイジャー時代のアイドル :彼女はエルヴィス熱にうかされてギターを弾き始めたらしい)のDon't Be Cruel、来日公演で歌ったI'm I Love (Wilson Pickett) 、Sweet Sixteen (B.B.King)など、有名曲のカバーも気軽に取り上げるBarbara Lynnだが、この人の場合、どの曲も完全に“バーバラ節”になるのが凄い。彼女の大ファンである私は、彼女の曲を取り上げてる機会が多いが、その私にして、バーバラがカバーした曲を下敷き(つまり、カバーのカバー/笑)に歌うのは、全く無駄と思ってしまう。そのくらい圧倒的に、その歌い節は彼女が歌ってこそ意味があるとしか思えないのである。彼女が歌うと何とせつなくなることか。くもった湿りのあるせつない翳り。
別のところでも書いたが、彼女は結構、不器用な人である。歌の音程なんかも何だかヨレヨレする時もある。でも、それもひっくるめて、人に心を開かせる歌声を持っている。このカバー曲を多く含むアルバムでは特にそれが強く意識されるはず。興味のある方は是非。
今回は、何と、Charles BrownのMerry Christmas Babyのボーナストラック付きです。
初聴♪とはいえ、ギターは明らかに別人です(泣)。
※Barbara Lynnについての私のあれこれはコチラ
※完全ではないけど、Barbara Lynnのアルバム一覧はコチラ
※くだらない話で恐縮ですが、今回、このCDを手に入れるための私の奮闘ぶりについては前日記↓をご覧下さい。
YOU'LL LOSE A GOOD THING (ITP/2006)
1. Somebody Please
2. You'll Lose a Good Thing [rare live version] (※注)
3. Darlin Forever
4. I'd Rather Go Blind
5. What Now
6. This Is the Thanks I Get
7. Tonight Is the Night
8. To Get You Back Again
9. Until Then I'll Suffer
10. Let's Stay Together
11. I Like the Way You Love Me
12. You're Gonna Need Me
13. Merry Christmas Baby (bonus track)
(※注)このrare live versionという言葉で、彼女のライヴ・テイクだとダマされてはいけません(笑)
1997年のBear Family盤Promise同様、人工拍手と歓声をmixしたもの。
★このアルバムはBarbaraの亡くなったご主人に捧げられています。切ない。



