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ディープ・ソウル・シンガーLEOの音楽日記
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Rhythm Country and Blues
 黒人音楽、といっても範囲は広い。黒人音楽が好き、という人と新たに出会って、相手の趣味を確かめたい場合、大きく、R&Bという言葉を聞いたときに、60年代のリズム&ブルースを思い出す人か、80年代以降のいわゆる“歌姫モノのアーランドビー”を思い出す人か、で分けることができると思う。「60年代のリズム&ブルース」と答える人ならば、ほぼ間違いなく私と趣味が合う人として、安心して話を進めることができるのだが、私にはさらにもう1つ、相手の嗜好が自分と合うのか知るための決め手(?)の質問がある。
   『カントリー・ミュージックは好きですか ? 』
 別に大好きでなくてもかまわない。しかし、私の経験では、黒人音楽好きのうち、新しいR&BやRap~Hip Hopから入った人は、ここで間違いなく顔をしかめて、『カントリー ? 好きじゃな~い。』と答えるね。つまり、こういった人たちは、ヒップでソリッドなものが好きな人たちであり、田舎くさいものは我慢できない、というタイプであり、同じ黒人音楽でも私とは好みが違うことがわかる。(ちなみに、この質問は、相手がfunkが好き、と言った場合の篩い分けにも使える。最近、クラブ・ミュージック台頭に伴い、巷で使われているファンク、グルーヴ、という言葉は、私の理解と違ってるようなので、話が混乱していつもとても困るのだ。JBとか、誰でも好きなんだもん。私は、最近のヒップ・ホップ、ファンク・ミュージックで好きなものもあるが、かといってどう考えてもBガールではないのである。)
 私自身、カントリー・ミュージックについて、そんなに詳しいわけではないが、いかにも南部らしい雰囲気が好きで、AFNラジオで時々カントリー・アワーぐらいは聴いたりするし、現にソウルの名曲にはカントリーの曲をカバーしたものがかなりあって、無視することはできない、とずっと思ってきた。今回、黒人音楽資料コレクターのblues'n curtainさんの紹介でこのビデオを観て、『やっぱり私は正しかった ! 』と、意を強くする思いである。(blues'n curtainさん、本当にありがとうございました!)

■Rhythm Country and Blues /various (1994)
country.jpg
 このビデオは、リズム&ブルースとカントリーという2つの音楽の融合(とはいえ、サウンドからみると、どちらかといえばカントリー・シンガーの方がソウル・アレンジにチャレンジしている、という感じ)、というコンセプトのもとに作られた同タイトルのCDのメイキング映像を収録したもの。全11曲が、リズム&ブルース・ミュージシャンとカントリー・ミュージシャンのデュエット(演奏共演)で構成されている。
 黒人男性の汗と白人女性の涙を合わせたジャケットデザインといい、ズラリと並んだ大物ミュージシャンの名前といい、これだけ見ると“平たい解釈で寄せ集めの企画物”ともとられかねないが、中身はどうしてどうして、音楽的にすっごく内容が濃い。どの組み合わせもすっばらしい!!!!、の一言に尽きる。私はチェット・アトキンス以外のカントリー陣は初めての人ばっかりだったが、どの人も、十分に濃い濃い。#5なんぞ、見るまではLittle Richardの相手できる人なんているの ? と思ってたけどTanya Tuckerさん、お見事です。よくもこんなにマッチするミュージシャンの組み合わせと選曲をしたものだ、とまずはプロデューサのDon Wasに拍手を送りたい。そのDon Wasは、インタビューの冒頭で、『カントリーはwhite soul musicなんだ。』と明言している。
 それに呼応するように、参加したミュージシャンも、インタビューでは口々にソウルとカントリーは同じ音楽だ、と感想を述べる。
『Soul Manの出だしのラインだって、ホーンセクションが鳴らなければ、カントリーさ。』…Sam Moore
『これ、ホントにカントリーの曲なの ? 』…録音したものを聴きながら、ご満悦のAl Green。
『肌の色は関係ないんだ。どっちも人間の感情を表す音楽だから』… Vince Gill
『カントリーのシンガーが音楽でこんな風に“感情”を表現するのを初めて聴いたわ。それはナマで、基本的なもので、誰にでも理解できるものなのよ。』
… Gladys Knight
『Blues has no color, blues has a feeling...』… Rufus Thomas(インタビューのみ登場)

 #1、#10でのリードとコーラスがバランスよく曲を作りあげる感じ、、#2、#5でお互いを刺激してどんどん興奮していく感じ、#4での2人の声の絶妙な溶け合う感じ、#3のB.B. Kingのギターが美しく寄り添う感じ…、どの組み合わせもすばらしいのだが、敢えて特に印象に残ったシーンを選ぶなら、#7,9,11。

[ #7 ]  曲の後半でSam MooreConway Twittyが雨について語り合うシーン。『俺、雨、わりと好きなんだな。』『そうなのかい ? 』『色んなこと思い出しちゃったりしてさ』『そうそう、こう、何て言うか、、ゆっくり座ってね…』『何、何 ? もっと言えよ…』なんて、ごく親しい友人がリラックスして語り合う感じ。しかもこの会話自体が美しいトーンで絡み合って音楽として成立している。この時の2人(特にSam)の表情もステキ !

[ #9 ] Al Greenは、歌い始めると同時に完全に音楽の世界に取り込まれてしまう様子がいつ見ても興味深い。こんな天才肌の人と一緒に歌うLyle Lovettもさぞ緊張しただろう。『オリジナルのウィリー・ネルソンのスタイルでは歌ってきたけど、今回違うスタイルで歌うのはすごく刺激的だった』と述べている。ボーカル・ブースに入る前のライン合わせでも、すでに歌の世界に入り込んでるAl の様子を横目で見ながら少々遠慮がちに声を合わせている。ブースに入ってからも、向かい合ってひと節歌うや『あ。間違えた。僕のライン、もう1回教えてもらえます ? 』。『いやいや、もっと大きい声で歌ってくれればいいから』なんて言ってたAl Greenも、『…え ? ライン ? こうね…』と歌い出すと、そのひと節だけで既に世界が出来上がってる。天然 ! ついでにこの曲でオルガン弾いてるのはBilly Preston。 こちらも完全に音楽の世界に嵌り込んでしまっているようで、その嬉しく興奮する気持ちも、ごもっとも。よくワカリマス。

[ #11 ] Gladys KnightVince Gillは、 もしかしたら、母と息子ぐらい年が離れてる組み合わせかもしれないが、歌ってる時、Gillは完全にGladysに恋する青年の顔になってます。Gladys の顔をちらちら見ながら、上気した顔で喜びを隠せない様子に、見ているこちらまで胸がキュンとして気持ちがあたたかくなる。


 現時点ではCD(写真右)の方が入手しやすいと思うが、できれば是非このビデオを観て、それぞれのアーティストたちの表情に現れる“音楽を共有することの喜び”を味わっていただきたい。

 見終わっての感想は一言。
合言葉は『愛』よッ ! 皆さん!!!!

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a benefit album OUR NEW ORLEANS 2005 (2005)
neworlenas.jpg

 昨年8月末にNew Orleansを襲ったハリケーン・カトリーナの被害に対する支援活動は、各所で行われているが、これは、まさに彼の地のミュージシャン自身たちの演奏による“benefit album”。


 このCDの売上げ収益はHabitat for Humanity(貧困地域への住居構築援助を行うキリスト教系のNGO団体)に寄付される。

 秋頃からずっと噂は聞いていて、昨年の12月初めに即買ったのだが、ライブ準備に集中してたのと、師走の慌しさと年末年始をはさんで、今まで全くCDを聴く余裕がなかった。ようやく聴けてよかった ! 実にいいアルバムだ。

 さて、このアルバム、とにかく、“素”のNew Orleans音楽がつまっている、というのが第一印象。

 これまで、ここに収録されている人たちのアルバムはだいたい聴いてきたし、New Orleans 音楽のコンピレーション/オムニバス盤もかなり持っている。しかし、もしかしたら、それら個々のアルバムよりずっと、このアルバムはトータルによくNew Orleans音楽を表しているのではないだろうか。
 ミュージシャンというのは、アルバムを出すとなれば、それまで自分を培ってきたさまざまなものを土台にした上で、そのアルバムならではの何らかの意図をこめるものである。常に新しい音楽を求めているものなのだ。
 しかし、このアルバムは実にシンプル。新しくアピールするアルバムを作ろう、というような妙な力みなどがなく、「音楽の町New Orleansで育まれ、いつでもそこにある音楽」そのものが表現されている感じ。このアルバム発売の主旨はもちろん、被災約3週間後にレコーディング開始という準備期間の短かさなどがかえって良い方向に作用して、あれこれ考えずに音楽に向かわせているのだろう。伝統的なジャズ音楽の要素、クレオールの世界、南部的な時間の流れ方、そこに住む人々の活気と力強さ、そんなものが満載。常に新しい音楽を生み出そうとするプロのミュージシャンというよりは、そこに住み、日々暮らしている個人として、平常に自分たちの音楽を楽しんでいる様子を披露してくれている感じだ。(5曲目のエンディングとかね。いつもこんな感じでやってるんだろうなぁ、と思わせる。)

 Allen Toussaint、Dr. Johnのあの個性的な世界から始まって、どの曲も本当にすばらしいが、個人的に特に印象に残ったのは、まずは#3~#7の並び。Irma Thomasは、自分のヒット曲ではなく、やはり洪水のことを歌った古いBessie Smithの曲、Back Water Bluesを淡々と歌う。最後の“I can't live there no more. There ain't no place for a poor old woman to go.” という歌詞に打ちのめされた後、Davell Crawford( "Sugar Boy" Crawfordの孫)によるGospel、そしてBuckwheat Zydecoの重厚な葬送マーチが続く。ここまでですでにかなりぐッと来る。
 ところが、続くDr. Micheal Whiteでは、冬の後に生き物たちが芽吹くような明るい兆しが見えるようだし、さらにWild Magnoliasは、この地に独特な、何があっても力強く生きていくというような生命力の強さを教えてくれる。Geechieさんのbass drum の力強さは相変わらず唯一無比 !
 Eddi Bo、BeauSoleilのベテラン爺さんたちも相変わらずお元気そうで涙がでそうだし、同じくベテランCarol Franはフランス語の歌の途中で、「translation(翻訳)!」、と叫んで英訳詞をはさむところが実にNew Orleansらしい。(ちなみにタイトル.Tou' les jours c'est pas la memeは、Everyday is not the sameという意味です。思わず久々にフランス語の記憶掻き集めてリスニングに励んでしまいました。仏英どっちの歌詞でも音楽的に違和感ないのがさすが。)
 そしてアルバム後半、#13のCharie Miller によるPrayer for New Orleansから#14のWhat a Wonderful Worldも圧倒的。さらにAllen Toussaintのピアノ・ソロに続いて、#16を聴き終わると、静寂の余韻が。

 とにかく皆様もNew Orleans らしいこのアルバムを是非 !
 今まで、New Orleans 音楽を聴いたことのない人には是非この1枚を薦めたい。あ。もちろん、New Orleans 音楽を好きな人には言うまでもなく、です。これで寄付できるっていうのも素晴らしいが、音楽的にもこの内容ですから。 私もさらに何枚か買って、色んな人へのプレゼントにしようかと思っております。

 ところで、このCD、windowsパソコンでは聴けません(少なくとも私のパソコンではダメでした)が、Macでは聴けました。注意書きは見当たらないようですが、相性があるかもしれないので、パソコンで音楽を楽しんでおられる方はご注意下さい。
 結局は、せっかくなので古い大きなステレオ・セットで聴いたわけですが、おかげで、一層心地よい空間にひたることができたのであります。めでたし、めでたし。
★★ 試聴可 : 写真をクリックして下さい ★★

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